利用者インタビュー:マーケティングコンサルタント 延與 玲次氏

利用者インタビュー:マーケティングコンサルタント 延與 玲次氏

「パッケージされたサービス」の提供ではなく、それぞれが抱える課題を解決する方法を考え、最適なサービスを都度考えて提供することの重要性を感じ、延與(えんよ)さんは独立の道を選択しました。

今回のインタビューではSNSを使ったマーケティングに早くから着目し、その有効活用の場として新宿区で独立しキャリアを積み重ねている当センター利用者の延與さんに、創業のきっかけや思いなどを伺いました。

マーケティングコンサルタント 延與(えんよ) 玲次氏

~プロフィール~
地元和歌山の高校を卒業後、渡米しサンフランシスコで10年間過ごす。現地で自らのバンドをSNSを活用しセルフプロデュース。アルバムリリースとツアーを果たし、SNSマーケティングの影響力の強さを日本に広めることを志す。
サンフランシスコ州立大学を卒業後に日本に戻り、大手外資系コンサル会社を経験した後に株式会社トリドリに初期メンバーとしてジョイン。オペレーション部門・カスタマーサクセス部門・セールス部門それぞれで責任者を経験し、最大25名のマネジメントを経験。2度のMVPに選ばれ、入社から4年で東京証券取引所グロース市場の上場に導く。
現在はフリーランスとして様々な企業の支援を行っている。

ポートフォリオ:https://note.com/reiji0929/n/n02e7752bbbba

現在の事業内容について教えてください。

僕はSNSが得意なので、SNSの活用を中心とした販売戦略設計や広告の代理運用が大枠です。InstagramやX(旧Twitter)といったSNSに単純に投稿していくだけではなく、「インフルエンサー」と呼ばれるような影響力のある人に実際に試してもらって拡散してもらうことなども戦略的に取り入れています。

既に出来上がったプランを提供するのではなく、各企業の悩みや課題を深く掘り下げて、その都度適切な広報方法を提案しながら伴走していくという、会社員時代には出来なかったことをフリーランスとして行っています。ただ、一緒に動いている信頼出来る仲間がいるので、完全に1人ではなく、チームとして対応することもあります。

創業しようと決めたきっかけは何ですか?

一点目は、何をやるかなどは漠然としていましたが、子供の頃から起業して自分で事業をやってみたかったからです。

もう一点は、クライアントに対して出来ることを適切に提案し、根本解決をすることが一番だと考えると、やはり会社員では出来る支援に限界がありました。自分としては顧客を増やして数字を増やすよりも、これまで培ってきたスキルを活かして一つ一つの企業に寄り添っていきたいなと。その方が自分達も楽しく、スキルももっと磨けるので、その時在籍していたベンチャー企業が上場したタイミングで次のフェーズに行こうと独立を選びました。

創業する際に大変だったことは何ですか?

今まで自分はフロントに立って営業などを行うことが多かったので、請求書の申請や税金周り、補助金関連などの事務作業は新たな領域で、今も苦手で苦労しています。この分野の相談が出来ることもセンターの利用を決めた大きな理由です。

新宿区を事業拠点にしようと思ったのはなぜですか?

一つは飲食店が多い区ということです。それに加えて新宿区はインバウンドの需要も非常に高いですが、外国の人相手のマーケティングがわからないというお店は多い。飲食店の支援は前職でも多くやってきた得意分野ですし、海外的な支援というところも視野に入れやすいと思い選びました。

二点目は20代の人口が非常に多いことがあります。SNSマーケティング、インフルエンサーマーケティングをするに当たって、やはり若い人程情報感度が高く、SNSを使う文化が根付いているので、僕が行っている支援の方法でより効果を出しやすいので選びました。

また、自分が好きな街、よく遊んでいる地域も多いので把握もしやすいという部分も大きいです。

今後の事業展開、ビジョンについて

元々怖がりな部分があるので、まずはミニマムのフリーランスで始めて、「地に足がついたな」と判断したら人を雇って仲間を増やしていこうと考えています。また、自分の中で会社にするための売上の目標があるので、まずはそこが一つのハードルかなと思っています。

会社にするならば自分の経歴も活かして日本から海外に出ていこうとしている企業や、反対に海外から日本に入ってこようとしている企業の支援も視野に入れていきたいです。

人材面では海外展開というビジョンに共感してくれるような、インターナショナルなところを魅力に感じてくれるような人が増えたら面白いなと。まだ漠然としてはいますが、基本的には今行っている企業の支援を軸に仲間を集めて会社を大きくしていくようなイメージで考えています。

創業を目指している方にメッセージをお願いします

補助金や支援制度、センターのような施設の情報を知っているか否かでかなり大きく選択肢がかわってくると思います。創業はすごく勇気のいる一歩だと思いますが、先に独立した人や有識者の話を聞いたり、セミナーなどでアドバイスをもらったりして創業すれば、皆さんが思っている程創業は怖いものじゃないと思います。

スキルと実力があればやっていけるとも思いますが、情報収集していくことで気持ちの負担が軽減されることは重要ですし、また繋がりが出来ることも大きいです。会社員と違って孤独を感じることもありますが、センターを利用することで同じようなステージの人達と関われることはすごく刺激になっています。こうした繋がりを作るためにも情報を集めたり、センターのような場所で相談することから始めてみるのがいいかなと思います。