利用者インタビュー:経理サポート会計事務所 代表税理士 松野 亮氏


利用者インタビュー:経理サポート会計事務所 代表税理士 松野 亮氏

高田馬場駅からほど近いビルの4階にある経理サポート会計事務所。
あらゆるジャンルの書籍が並んでいる棚を前に、「お客様とじっくり向き合うためにも、日々勉強です」と話す松野さん。

今回のインタビューでは、人と人との繋がりを大切に、クライアントに対して「税理士だからこそ出来ること」「税理士にしか出来ないこと」を最大限提供していきたいと、新たに事務所を設立された当センター利用者の松野さんに、創業のきっかけや思いなどを伺いました。

経理サポート会計事務所 代表税理士 松野 亮氏

~プロフィール~

医療コンサルティング会社にて、医業(福祉)経営コンサルティングや医療機関・福祉施設などの開設支援業務、運用支援業務に従事。多くの案件を成功に導くも、経営危機に瀕している医療機関や福祉施設と出会い、悔しい思いをする。この経験により、より多くの医療機関を支えるためには、会計や税務、法律の知識が必要だと痛感し、税理士になることを決意。

その後、国内大手税理士法人にて、部門責任者として10年以上にわたり、500社を超えるクライアントの会計・税務業務に従事。特に多数の社会福祉施設や医療機関に関与し、多くの実績を残す。

現在は、経理サポート会計事務所の代表税理士として、中小企業や中小法人のサポートに力を注ぐ。「クライアントとは一生涯付き合い、支えていく」との信念で日々奔走中。

事務所住所:東京都新宿区高田馬場1-25-28 佐藤ビル4F
事務所HP:https://www.keirisupport.com/

現在の事業内容について教えてください。

会計事務所の運営をしています。医療・介護・福祉・保育といったヘルスケア分野に強みを持っていますが、業界を絞らず様々なクライアントからの依頼を請け負うことで、総合力のある事務所を目指しています。

また、クライアントの業務コストを劇的に下げるということも会計事務所が出来ることの一つです。しかし、システム改善の提案は会計専門職だけでは難しく、エンジニアの存在が不可欠です。

社内のシステム開発が出来るエンジニアを抱えている中小企業はほとんどありませんが、当事務所には会計・経理・財務の知識を有するシステムエンジニアが2名参画しており、最新の状況を踏まえた上で経理業務の合理化やコストダウンに関するコンサルも行うことが出来ます。

これが出来る会計事務所は、国内で10社もありません。

創業しようと決めたきっかけは何ですか?

以前勤めていた大手税理士法人で幹部としてやっていくか、それとも自分の新しい世界観でやっていくのか、選択が出来るギリギリの年齢になっていました。

現在、会計事務所というのは「作業をすることでお金をいただく」世界になってしまっていると感じています。確かに作業することにも付加価値はありますが、専門家が顧客のことをしっかり考えてアドバイスすることで、顧客の大きなプラスになることは色々あります。

一人一人とじっくり向き合ってサービスを提供することは、日本の中心である中小企業による産業を発展させるなどの社会的意義に繋がることが出来るのではと考えた時、大きな組織の中では自分が思い描くようなサービスを提供出来ていないのではないかと。

そこで志を近くする仲間と、「中小企業の立場に立ったサービス」を展開したくて創業を決めました。

創業する際に大変だったことは何ですか?

幸い、今のところはあまり「大変だった」と感じることなく事業を進めることが出来ています。

ただ、創業してからは自分が思っていた以上に決断しなくてはならないことが多く、それに伴う「覚悟」が必要だと気付きました。今後も決断を迫られるシーンは増えると思うので、これからの方が大変なことは増えていきそうだなと思っています。

新宿区を事業拠点にしようと思ったのはなぜですか?

強みの一つとしている、ヘルスケア分野、特に社会福祉法人の拠点というのは特定の地域に集中しています。営業をするに当たってその中間点が新宿区でした。

当初は西新宿での事務所設立を検討していましたが、家賃の面、また駅までのドアtoドアの時間などの利便性を考えた結果、高田馬場が理想的ということで高田馬場に事務所を設立しました。

今後の事業展開、ビジョンについて

経理サポート会計事務所は、中小企業の人材不足、資金調達、相続・事業承継などの課題解決を図るため、活動していきます。

中小企業は人手不足が深刻化し十分な採用ができない中、働き方改革関連法により残業に制限がかかっています。そのため、優秀な社員に業務が集中し、重い業務負荷がかかることが多く見られます。これでは、その社員が会社を辞めてしまったら、大変なことになります。

そこで私たちはこの問題に対して、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を中心としたITコンサルティングの提供により、業務の生産性向上をサポートし、課題の解決を図ります。

また、多くの中小企業は、資金調達、相続・事業承継といった点についても悩みを抱えています。この点についても、私たちは「決算〇〇円~」と広告している『作業だけを提供する会計事務所』ではなく、作業に加えて付加価値を提供できる会計事務所として、サービス提供をしていきます。課題解決のお手伝いを行うことで、頂いている報酬の数十倍ものメリットをクライアントに提供することが可能になります。

一方で、このように活動するためには、弊社のメンバーが「いい人」で「優秀」であることが必要です。「いい人」だから、依頼されている業務以外の問題に気づき、「優秀」だから、有効な解決策を提案することができます。正攻法で仕事をしていくことは大変ですが、メンバー全員の力で努力を重ねて乗り越えていきたいと思っています。

利用者インタビュー:経理サポート会計事務所 代表税理士 松野 亮氏

創業を目指している方にメッセージをお願いします

創業は複数人ですることをお勧めします。

どの業界も「採用する」ことがどんどん難しくなっていく傾向にある中、最も人が集まるのは創業をした時だと思っています。もし一人で創業して、思ったように事業を展開出来なかった場合、ますます人は来なくなる。それならば最初に勝負をかけて、チームで一定の売上ボリュームを作れるようにやっていく方がいいと思います。

また、創業時に応援してくれる人の期待に応えるためにも、複数人でチームとして仕事をするべきです。一人で仕事をするとリソース不足に陥りやすく、期待に添うパフォーマンスを発揮することは中々難しいのが現実です。個々の足りない部分を補完し合いながらチームで事業を展開することで、応援してくれる人の期待値を上回ることが出来る。そうすればまた応援をしてくれる、という循環が生まれます。

ただ複数人で事業を進めるということは、一人の時よりも選択にかかる責任も重くなりますので、先にも述べた通り「覚悟」が必要です。決断力を持って事業を進めてほしいですね。