利用者インタビュー:株式会社シークユー 代表取締役 中村 実緒氏

利用者インタビュー:株式会社シークユー 代表取締役 中村 実緒氏

「建設業の人達の為に何かやりたい」その思いから、「マーケター」という仕事を始めた中村さん。これまで外向けの発信に消極的だった職人さんに働きかけ、今まであまり知られていなった建設業の素晴らしさをアピールすることで若手の獲得や新規受注に繋げていくその事業内容は、デジタルアナログの枠を越えて多岐にわたります。

今回のインタビューでは、自ら現場に赴き、直に感じた建設業のカッコよさを発信し続けている当センター利用者の中村さんに、創業のきっかけや思いなどを伺いました。

株式会社シークユー 代表取締役 中村 実緒氏

~プロフィール~
建設業の中小企業を専門に、HPから直接受注を獲得する、または直接求人への応募を取るためのお手伝いをしています。
私はお客様の会社の一員として、会社の中の中まで入り込み、時には極寒の中、夜通し現場で取材し、建設業の中小企業の魅力を世の中に発信しています!
私以上に建設業の中まで入り込んで取材しまくっている女はいないと思います。建設業の職人会社さんに、Webを通じて採用の出会いを提供しています!

現在の事業内容について教えてください。

建設業専門の「マーケター」です。Webサイトの作成が中心になっていますが、必ずしもその限りではなく、紙媒体であったり、直接的なコミュニケーションであったり、お客様の要望に応じて臨機応変に「現実を動かすために何をすべきか」ということを一緒に取り組んでいくというのが仕事です。例えば、「高校生の新卒を採用したい」という希望だった場合には、パンフレットを学校に配布したり、直接社長が学校を訪問して、先生と関係構築をするということがすごく大事だったりするので、Webだけではなくお客様にあった提案をしています。

宮大工の祖父とサッシ職人の父を見てきて、自分のルーツでもある建設業がカッコいい、素晴らしいものだと発信することで、建設業に対する見方を変えていくことが、私がこの業界に提供出来るサービスだと考えています。今はクラウドファンディングを活用して、建設業に携わる人達の魅力と本物の技術を発信出来るメディアも立ち上げようとしています。

創業しようと決めたきっかけは何ですか?

前職では、Webのコンテンツ記事作成がメインのサービスだったのですが、それだと私が理想とするお客様へのサービス提供が出来ないという限界を感じてしまったからです。私自身がマーケティングに関わっていく中で特に感じたことは、「お客様ごとに最適なソリューションは異なる」ということです。そこで、その企業に合ったものを考えて、組み合わせて、提案してあげたいと思い、それを実現するために独立しました。

創業する際に大変だったことは何ですか?

やはり手続きやお金の管理などに関しては、「わからないことがわからない」という状態だったので、知り合いの士業の方達に相談しても欲しい答えが出てこないような状況でした。ちょうど同じくらいの時期に、たまたま知人との打ち合わせで高田馬場創業支援センターの会議室に来る機会があり、色々な制度が使えるし、事業拠点として魅力を感じたので利用を開始しました。

新宿区を事業拠点にしようと思ったのはなぜですか?

理由の一つとしては当時、新宿区に住んでいたからです。また、自分自身の活動の中でよく居るエリアが新宿区だからです。自分自身にとって過ごしやすくて、前の会社も近くのエリアにあったこともあり、なんとなく落ち着くエリアだと思っています。

今後の事業展開、ビジョンについて

最小限の労力で利益を出せるサービス、メディア制作を視野に入れています。ただ、Webサイトに関しては、全員が同じ高品質なものを制作できるスキルを持ち合わせているわけではないので、これだけで拡大していくということは現実的ではないと思っています。そこで、クラウドファンディングを活用して走り出したメディアを建設業専門の求人サービスにしていくなども考えています。

私達は、「働きたくなる建設業はどんな会社か」というところに向きあうことで、建設業のイメージが変わることがゴールだと思っています。私達が建設業の方達を世に発信していくことで建設業のイメージを変えていけると信じています。例えば、それぞれの会社が持っているビジョンなどの考えを従業員一人一人に落とし込めていない会社が多く見受けられるので、それを明確化して、資料等にして内外に話をする場所を作ったり、人材研修などを行ったりといったサポートができるのではないかと。いずれサービス展開できたらと考えています。やはりビジョンを伝えられてこそ、そこへ一緒に向かって行けますし、一人一人やることが明確で少しずつ達成していくことで、自分の存在価値を認識し、初めてやる気が出てくるのではないかと思います。最終的には、会社のビジョンを共有した社員の人達も「もっと会社をよくするためにはどうしたらいいだろう」ということを一緒に考えてくれるようになるんじゃないかと思います。

利用者インタビュー:株式会社シークユー 代表取締役 中村 実緒氏

創業を目指している方にメッセージをお願いします

求められているサービスを提供すれば売れると思うので、「誰を助けたいのか」という点を明確にしてほしいと思います。自分で「こういうサービスが必要だ」と思う内容と、実際に困っている人の声が違う場合も多々あるので、本当の意味で困っている人を助けられるサービスを作って欲しいと思います。

あとは、自分がどれだけ情熱を注いでその人達と関わっているのかということを身の回りの人達に対して伝え続けてきたことで仕事が舞い込んで来た経験があるので、「言い続ける」ことも大事だと思っています。