利用者インタビュー:DO DASH JAPAN株式会社 代表取締役 大藤隆徳氏

利用者インタビュー:DO DASH JAPAN株式会社 代表取締役 大藤隆徳氏

センターでのお仕事の合間には、他の利用者さんとも積極的にコミュニケーションを取られている利用者の大藤さん。
「同じようなステージの起業家の人達と一緒に仕事をしたり、話をしたり出来る環境は心強い」
と、起業前後の希望と不安がない交ぜの時期にセンターを利用することは大きな心の拠り所だったといいます。

今回のインタビューでは、「Web動画による広告」という、これから大きく成長していく分野にいち早く足を踏み入れチャレンジを続けている当センター利用者の大藤さんに、創業のきっかけや思いなどを伺いました。

DO DASH JAPAN株式会社 代表取締役 大藤 隆徳氏

~プロフィール~

DO DASH JAPAN株式会社代表取締役。京都府生まれ。新卒で商社に入社し、広告代理業のベンチャー企業で新規事業の⽴ち上げに携わり、グループ会社の立ち上げ、役員として経営全般の舵取り、マネジメントを行う。
2018年ダイレクトレスポンス広告を行う事業者向けWeb動画マーケティングの支援事業をメインとするDO DASH JAPAN株式会社を設立。Web動画広告は伝えることができる情報量は多くなり、言語を超えて、世界中とコミュニケーションが可能と信じる。グループ会社含め事業創造に取り組む。グロービス経営⼤学院修了(MBA)。
リフレッシュタイムは休日の妻と子どもとのお散歩。

DO DASH JAPAN株式会社HP:https://www.dodash.co.jp/

現在の事業内容について教えてください。

Web動画特化の広告代理業をしています。YouTubeやLINE、Facebook、Instagramなどで発信する動画広告の企画から配信までのディレクションをしています。

創業しようと決めたきっかけは何ですか?

ネットの環境が整ってきたということがとても大きいです。電波を安定的に届けることが出来るからテレビがあるように、ネットも高速回線が整備されスマホが普及していつでもどこでも手の中で動画を見ることが出来るようになってきました。

会社員時代はテレビCMの広告代理業に携わっていました。テレビCMというのはお金が凄く必要で、また万人が視聴するため、「日用品」「飲料」「自動車」などが多くなります。それに対してWebの動画CMというのは少予算でも実施が出来、視聴者の属性に合わせて狭いニーズの商品にもマッチする。今までCMをやりたかったけど出来なかった企業様にも手が届くようになりました。しかし、その「Web動画」を作るというのはクリエイティブの部分が肝になる為、Web動画広告を制作できる会社が少ないのが現状です。そこに僕は自分たちで作れるノウハウを蓄積してきた。加えてゼロから「チーム」というのを作ってみたかったということがあります。既存の組織を変えるというのではなく、新たに「企業体」みたいなものを自分で最初から作ってみたかった。だからこれからの成長市場であるWeb動画の広告代理業という新しい分野で起業しました。

創業する際に大変だったことは何ですか?

新しい分野であるが故に「環境」は整ってもまだまだ黎明期の為「こうやればこうなる」ということが全くわからず、自分たちで見つけていかなければいけないということが一番大変です。テレビであれば既に「成功事例」も存在します。しかしWeb動画広告には様々な形があり何が正解なのか、そもそも正解があるものなのかもよくわからない。また、ルールが変わればそれまでの全部が変わるのでそれにも対応していかなければならない。常に新しいことを取り入れていく必要があります。

Web動画は形が出来ていないからこそ、暗中模索、試行錯誤の連続で方法によっては炎上してしまう可能性もある。常に手探りの市場なので大変なことも多いですが、それでも顧客の心に刺されば効果が絶大というのが魅力的です。そうして、Web動画広告での勝ち法則が見えてきました。

新宿区を事業拠点にしようと思ったのはなぜですか?

「新宿区」というネームブランドが大きいです。自宅から近いということもありますが、アクセスの良さや働く人の人口分母も大きく、それだけ仕事がしやすいと思いました。また、シェアオフィスを探している際に高田馬場創業支援センターの存在を知り、区のサポートを受けられるということで利用を決めました。

今後の事業展開、ビジョンについて

まずは「Web×動画×マーケティング」という領域で伸ばしていき、弊社だけの「強み」が何かを明確にしたいです。現状でもリピートしてくれるお客様がいるというのは効果があるからこそだと思いますが、確固たる「自分たちの強みとは何か」ということがまだ明文化出来ていないです。そこをしっかりと定義していきたいと考えています。

僕はこれから成長していくであろう事業領域にいます。とはいえ、一気にゲームチェンジする可能性があるので、今後は広告代理業以外にも様々な事業を作りたいと考えています。

日本の人口は減っていくので、やはり海外に目を向けていかないといけないなと、立ち上げ期ですが、意識をしています。自分たちの強みを定義して事業を伸ばし、社員や取引先の多様な仲間を増やすことが出来る。そうしていずれ海外と接点を持てるように事業を大きくして、グループ会社も増やしていきたいです。

創業を目指している方にメッセージをお願いします

「起業しなければ出来ないこと」があるのならば起業した方がいいし、起業をしなくても出来ることは起業する必要はないと思います。そこはよく考えるべきです。起業しなくても出来るならばそちらの方がリスクは絶対に少ない。でも起業しないと出来ないことをやろうと思うのであれば、しばらくは不安の中に身を置く覚悟が必要です。

起業した以上は成功したいし、まずは軌道に乗せたい。でも中々思い通りにならないことが僕も数ヶ月続きました。その時の心境は、希望が見えたと思ったら絶望が見える。またその次に希望が見えて、絶望が見えて…とその繰り返しがとてもハードでした。想像はしていましたが実際に体感すると精神的な負担はとても大きかったです。ありがたいことに社員、アルバイト、取引先、パートナー企業様のサポートがあり、前向きな気持ちで試行錯誤することができました。未来に希望の種を探し、行動し続けられるかということが、起業した時の一番の肝のような気がします。

そしてそんな希望と絶望が交互に来ているような状態の時に、センターのような場所で同じようなステージに立っている起業家である他の利用者やスタッフの方達と話をしたり、時にはわいわいしながら仕事が出来たというのは心の拠り所としてかなり大きかったです。仕事以外でも誰かとコミュニケーションを取るというのは大切ですね。