利用者インタビュー:株式会社GAIKEN 代表取締役 浜井啓介氏


利用者インタビュー:株式会社GAIKEN 代表取締役 浜井啓介氏

国内の大手メガバンクを退職し、「アパレルの通販」という全く違う世界で創業した浜井さん。
学生時代から願い続けた「働く人と国内企業を元気にしたい」という思いは、事業がスタートした現在でも全く変わらず、どんなことにでも全力投球で取り組んでいます。今回は、全く違う業界にいながら独自に「姿勢矯正インナー」を開発して創業された浜井さんに、なぜ新宿区で創業しようとしたのかをうかがいました。

株式会社GAIKEN 代表取締役 浜井啓介氏

~プロフィール~
【2018年3月 高田馬場創業支援センター利用開始】
東京都立戸山高等学校出身。2012年明治大学卒業後、みずほ銀行に入行し法人営業を担当。2018年1月に退職した後、同年3月に「働くあなたと企業の魅力を引き出したい」という思いのもと、株式会社GAIKENを設立。4月より猫背を正すインナー「ZISIN」の販売を開始。

会社住所:東京都新宿区高田馬場1-32-10
会社HP:https://gaiken.co.jp/
「ZISHIN」販売ページ:https://zisin.shop-pro.jp/

現在の事業内容について教えてください。

男性の猫背を正す姿勢矯正インナー「ZISIN」の製造・販売をしております。
製造は国内の協力工場にお願いをして作ってもらい、販売は自社のネットショップにて行っています。商品は現在「ZISIN」のみですが、2018年の4月より販売を開始し、現在までに多くの方にご利用いただいております。

創業しようと決めたきっかけは何ですか?

大学時代から、何らかの形で起業したいと漠然とは考えていました。ただし具体的なイメージがなく、そのままの流れで最初は国内の銀行に就職しました。
その後も銀行員を続けていたのですが、30歳になるという区切りの年に、ふと自分の人生を振り返って「これからは悔いのない生き方をしたい」と思い立ち、起業へと踏み切りました。
「人の役に立ちたい」「日本で働く人や企業を応援する仕事をしたい」という想いだけは以前からずっとあり、起業するのもそれに沿ったビジネスとは決めていましたが、その時点ではどういったビジネスを行っていくのかビジョンは全くありませんでした。

利用者インタビュー:株式会社GAIKEN 代表取締役 浜井啓介氏

なぜ「姿勢矯正インナー」という商材を選んだのですか?

銀行員時代に取引先のさまざまな経営者と出会う中で、出来る人と出来ない人の違いは何だろうとずっと気になっていました。もともと人のことを観察するのが好きだったこともありますが、仕事を通して1,000人以上の社長や担当者と会っていく中で「出来る人」はみんな「姿勢がいい」ということに気が付きました。

僕自身も猫背に悩んでいた時期があり、学生時代に何気なく祖母の姿勢矯正コルセットを付けて正しい姿勢を意識しながら過ごした時に、バイトの面接でも友人関係でも非常にスムーズに物事が進んで驚いたというという体験があったので、いい姿勢で過ごすことを常に意識していたというのが大きいです。
また、姿勢は意識しているだけではなかなか良くならず、矯正補助具を使おうにも普段から着用できるものは多くありません。僕自身も半ば趣味のようにさまざまな姿勢補正下着を収集しているのですが、自分の中でコレといったものがなかったというのを身をもって感じていたというのも理由の一つです。

そういったことが合わさり、働いている人たちの「姿勢をよくして自信をつけてもらう」商品を作り、さらにその製造部分を国内の技術ある職人さんたちにお願いできれば、自分の理想とする「日本で働く人や国内企業を応援する仕事」にも合致するのではないかと思い立ち、猫背を正す「姿勢矯正インナー」の開発・製造・販売というビジネスにたどり着きました。

創業する際に大変だったことは何ですか?

今だから笑いながら話せますが、商品開発の段階は本当に大変でした。
銀行を辞めて起業するつもりなことを伝えた際は、相談をした妻にも親戚一同にもなかなか理解が得られず、さらに金融からアパレルという全く違う業界に入るということで自分に専門的な知識が何もないという点が何よりも一番大きな問題でした。

もともと「働く人」と「国内企業」を応援したいという想いはあっても具体的なプランがなく、商品コンセプトが出来た後も伝手も知識もありませんでしたので、自分の理想とする姿勢矯正インナーを一緒に開発するのを手伝ってくれる工場を探すために、まずはインターネットで検索して出てきたアパレル系工場に片っ端から電話をしました。

全部で100社くらいにアタックしたと思いますが、露骨に乗り気でない方々に必死に電話や訪問で相談したり断られたりする日々が続きました。

アジアなど国外であれば何とかなりそうではあったのですが、そこはどうしても「日本のものづくり」にこだわりたくて意地で踏ん張りながら、断られる際のちょっとした会話やアドバイスを通して徐々に業界の専門知識や常識を学んでいきました。
そういった中で、自分の目指すインナーであればどういった地域で作るのが向いているのか、どういった工場に頼むべきかが見えてきて、最終的にはとある工場にご協力いただけることになりました。

そこからやっと開発がスタートしたのですが、僕自身が図面も書けず、予算やロットの制限など商品開発についてもさまざまな問題の連続でした。
工場の方のご協力のもとでわずかな試作品を作ってもらい、自分で試着するという行程を何度も繰り返して、恐らく7~8回程度改良を重ねたと思います。

その後、自分でも納得いくものが出来たので、家族や親戚、友人やそのまた知人などさまざまな方にモニターをお願いして、合計で100名以上の方々にある程度の期間試着していただき、さらに改良を重ねて最終的にはアンケートで満足度「92.2%」という状態まで持っていくことができましたので、販売に踏み切りました。

利用者インタビュー:株式会社GAIKEN 代表取締役 浜井啓介氏

新宿区を事業拠点にしようと思ったのはなぜですか?

自分の中で前提として「働く人と国内企業を元気にしたい」というテーマがあったため、事業拠点にする場所も「サラリーマンの憩いの場所」であり「多くの企業が集まる場所」というこの二点に相応しい場所にしようと決めていました。

その中で都内の駅を基準に考えていったところ、新宿駅周辺というエリアは大小さまざまな企業が集まるビジネスエリアであると同時に、憩いの場所として商業施設や繁華街が共存しており、またその街の持つ独特の雰囲気にも魅力を感じ、新宿駅に近いところを前提として事業拠点を探しました。

高田馬場創業支援センターをご利用してみていかがですか?

はじめのうちは、こういった支援施設に入る意味をあまり分かっていなかったのですが、実際にお願いしてみて今は本当によかったと思います。

一つは人脈の部分として、自分のようにそれまで知識がなかなか活かせないような状態の中で、センターの職員さんをはじめ、さまざまな利用者さんからアドバイスをいただくことができ、必要な知識の補完ができたことが非常に助かりました。

また、登記してすぐは開発などで資金が非常に苦しいので、固定費の削減などさまざまな経費を低く抑えられたこともとてもよかったです。

今後の事業展開、ビジョンについて

まずは多くの人に「ZISIN」を知ってもらい、広めていくことが先決ですが、働く人を支援して日本のものづくりに貢献するという理念に合致したものであれば、商材も徐々に増やしていこうと思っています。

また、銀行員時代の経験からどこの業界でも人手不足に悩んでいるということがあったので、こういった人材に関することでも何らかの貢献をできればと考えています。現在、日本のすごい職人さんや中小企業をブログで紹介するというコンテンツを続けており、これはほぼ自分の趣味も兼ねているのですが、そういったものづくりの方たちとも業種の垣根を越えて何らかの形で連携していければと考えています。

利用者インタビュー:株式会社GAIKEN 代表取締役 浜井啓介氏

創業を目指している方にメッセージをお願いします

僕自身がまだまだ起業したばかりの身なので、これはとても難しい質問ですね(笑)

今思ったことを素直に伝えると、もしサラリーマンをしながら創業を検討している方がいるのであれば、日本のサラリーマンがどれだけ大変な世界で頑張っているのか、またどれだけ恵まれているかをもう一度感じ取ってもらえればと思います。
僕も何度も銀行を辞めてすぐにでも起業しようと思ったことがありましたが、そこを踏ん張ってたくさんの人に出会って、やり切った自信と経験があるからこそ、今頑張れているんだと思います。また、起業をすると一人にかかる責任が重く、無収入の月も続きますし、本当に本当に辛いです(笑)
そのため、サラリーマン時代は随分と甘えさせてもらえたし、勉強させてもらったなと痛感しているところです。

そういう意味で創業を目指す方は、まずは自分の置かれた環境を大事にしていただきたいなと思います。よく創業をしているだけでサラリーマンよりも上であるかのように扱われることがありますが、僕はそうは思いません。みなさんには日本のサラリーマンであることに自信を持っていただきたいと心から願っています。
その上で、それでも我慢できない、どうしても創業したいという強い想いがあるのであれば、人生は1回ですので、後悔の無いように創業をして一緒に頑張っていきましょう!